魂魄堂 書庫

- 大陸からの使者 -


ある日の朝方、オディゴメッセージが届いた。オディゴとは、まあICQのような物だと思ってくれて良い。 プロフィールを見ると相手の居住地や趣味などが(登録されていれば)知ることができ、見ると同じ道内の 女性らしい事が解った。 しかし・・・・・・。

上海からおはよう

上海・・・・・・北海道にそんな地名あったか?

中国ladyです。

何ですって!?
私は中国語何て「しぇいしぇい」「にーはお」「王 大人(ワン・ターレン)」しか知らないぞっ。 いくら漢字の国の人だからって、意味つうじるんか!?

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ん?

でもしっかり日本語じゃないですか、貴女。

「通訳やってます」
そーきましたか・・・・・・
でも話してる分には全然日本語でオッケーだったので良かった。話も弾んだし、メイルアドレスの交換も できたしね。今回は翻訳ソフト出番が無くて良かったけど、やっぱり言葉には気を遣うな。難しい漢字や 云い廻しは避けた方がいいだろうし。

でもね。
どーしても気になる事があるの。
チャットってさ、どうしてもアレを使いたくなるじゃない?
アレですよ奥さん。へへへ。(←?)

それで(笑)は使って良いんですか!?

向こうは「あはは」って書いてきてるから私もそれに合わせたけどね。

「それはないでしょう。あはは」
「そーですね。あはは」

でもちょっと間抜けな気も。やはりチャットでは使いますからね、この言葉。でも絶対日本特有っぽいし。 いや、でも2年間北海道に留学してたんだったら、意味は通じるのでは・・・・・・?
煩悶と懊悩に呻吟しつつ(←これは意味通じないだろーな)、やっぱり「そーですね、あはは」

でも「文字化け」って使ってましたよね、貴女!?

気がついたら1時間30分も話してた事に気づく。中国行く時にはガイド兼通訳を頼もうっと。(←それより 先にやることがあるだろって云うつっこみは無視)それに女の子 紹介してくれるって云ってくれたし(何故に?)

でもね、何が1番辛かったかと云うと・・・・・・

「仕事何やってるの?・・・・・・大変だねー」

って云われた時かな。
ええ、この時点では仕事が(以下検閲により削除)ですからね。

あはは。

- 了 -

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