魂魄堂 読了書覚書 - 湯川薫 -


■漂流密室
トクマノベルス 2001/07/31 初版
本体価格 838円(税別)
2002/03/28 記録

「二次元の球ってなによ」

屋久島沖に建造された人口浮島にて5人の人間が消失した。その調査の為、湯川は 知人の犬神と見学に来ていた小学生らと浮島内部に潜入する。だが、何者かの手で 湯川たちは浮島内部から出る事ができなくなり、そして次々と人が消えていった。

えー、ツッコミ所満載です。

まず装丁!
なんでいきなりアニメ調。しかも誰だよ、こいつらは。と、巻末にイラスト付きで人物紹介 があるぞ。おいおい、湯川って一体何歳だよ。これじゃ大学生じゃないか。さらに葵は いつからこんな派手派手でスタイル抜群で露出度が高くなったんだよ。

それにしてもなんでこんな方向転換を?

さらに。
「世界遺産ミステリー1」て。屋久島は確かに出てくるし、屋久杉にも言及されるけど、 そもそも舞台は人工島であって、屋久島じゃないだろ。だったら別に東京湾 だろうが、津島沖だろうが一向に構わないわけで・・・・・・

内容に関してもちょっと問題が。この事件の犯人なんだけど、確かに意外な展開では あるのだろうが、これじゃ謎を解いても萎えるだけだと思う。真相が解ってもイマイチ 盛り上がらないのだ。犯行方法もちょっとしょぼいし。それに加えて、



そしてメインの謎である人体消失について。 以前の事件で消失したメンバにも今回と同じ仕掛けをしたように思える痕跡が残っているが、 彼らにはこのトリックは通じないのではないだろうか。いや、それよりも最初に警察が調査した 段階で確実に解ってしまうのではないか? だって、



どうも設定自体に無理があるような気がするが。
それに「シュレ猫探偵団」って余り存在意義を感じないけど・・・・・・


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